【高効率】情報処理安全確保支援士試験の効率的な勉強法とおすすめの参考書
この記事でわかること
  • 安全確保支援士試験とは何か
  • 安全確保支援士試験を取得するメリット
  • 合格者の私が勧める最高効率の勉強方法/おすすめの参考書

本記事は、安全確保支援士試験の合格体験記であり、おすすめの勉強方法と参考書を紹介します。試験の詳細を理解した上で記載しているため、勉強方法も再現性があると考えております。

安全確保支援士試験とは何か

安全確保支援士試験は、IPAが主催する国家資格試験である情報処理技術者試験の中の最高ランクの高度な知識・技能が求められる資格です。

知名度が高く、ITセキュリティの深い知識を持っていることを証明するのに、非常に良い資格です。

分野が違うため正確には図れませんが、安全確保支援士試験は、情報処理技術者試験の高度試験の中でも、個人的には一番難易度が低い試験だと思います。

問題によっては解釈の違いで何が答えなのかわかりづらいことがあるため、勉強量と合格率は比例して伸びない部分もあると感じましたが、選択問題の選び方次第では勉強した分だけ合格率が上がると考えております。

また、文章を読めばそれっぽい回答が書ける問題も多いため、知識的に自信がない人も案外合格する可能性があると思います。

以下IPAの資格ではありませんが、インフラエンジニアになるために必要な知識、ネットワーク関連のスキルであるクラウドのAWS認定資格については、以下をご覧ください。

安全確保支援士試験内容

以下に試験内容を記載します。
実際に受験する場合は、IPAのHPから最新情報をご確認ください。

情報処理安全確保支援士試験の情報
  • 問題数・・・午前Ⅰ:30問、午前Ⅱ:25問、午後:大問4問の内の2問
  • 問題形式・・午前:多肢選択式(四択)、午後:記述式
  • 試験時間・・午前Ⅰ:50分、午前Ⅱ:40分、午後:150分(合計240分)
  • 受験料・・・7500円(非課税)
  • 合格点・・・それぞれ全て60点(100点満点中)
  • 合格率・・・10~15%程度

安全確保支援士は午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後の全てで60点以上を取ることで合格となります。
午前Ⅰは、応用情報技術者の合格や他の高度試験で午前Ⅰ合格をした後、2年間は免除となります。

難易度については、高度試験の中では簡単です。
セキュリティの基本的な技術知識は必要ですが、本試験は国語的な要素が多いため、そこまで難易度は高くないと思います。

勉強期間について、元の知識によって大きく変わる試験ではありますが、応用情報を持っている実務未経験者の場合は1~2か月程度あれば合格できる可能性があると思います。

安全確保支援士を取得するメリット

安全確保支援士を取得するメリット
  • セキュリティの知識の証明となって、転職に有用である。
  • ITインフラのセキュリティ面において、活用できる知識が得られる。

転職時に資格が役に立つ分野があると思いますが、インフラエンジニア/クラウドエンジニアでは、資格が有用であり安全確保支援士の取得はとても有効です。

理由として、インフラエンジニア/クラウドエンジニアはポートフォリオ(成果物)を準備することが難しく、準備している人も少ないため、スキルの有無を判断するために、資格は大きな判断材料になるためです。

逆に、Webエンジニアやアプリ開発等のサーバサイドやバックエンドへの転職時には、ポートフォリオがあることが当たり前のため、資格はあまり意味がないと思います。

合格者の私が勧める最高効率の勉強方法・おすすめの参考書

合格後に思う最高効率の勉強方法

合格後に思う最高効率の勉強方法
  1. (ネットワークの基礎知識がない場合)「マスタリングTCP/IP―入門編―」でネットワークの基礎知識を得る。
  2. 徹底攻略 情報処理安全確保支援士教科書」、または「情報処理教科書 情報処理安全確保支援士」を1周流し読みする。
  3. (午後試験対策)「支援士R5」等の左門至峰の支援士シリーズ、または「情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策」にて過去問題を2,3周解く。
  4. (午前試験対策)「過去問道場」にて過去問題を繰り返し解く。

午後試験の選択問題について、個人的に問題の解釈によって回答に納得ができないものも結構ありました。

そのため、もし国語的な問題は極力避けて、確実にこれが回答だと言い切れる形の問題を選択したいなら、セキュアプログラミングの選択がおすすめです。

セキュアプログラミングはプログラミングの知識が求められるため、実務未経験者やプログラミング未経験者には厳しいですが、勉強量に比例して安定して得点が伸びる問題だと考えており、勉強して合格率を上げたい方にはおすすめです。

①(ネットワークの基礎知識がない場合)ネットワークの基礎知識を得る

安全確保支援士はセキュリティの試験ですが、ネットワークが密接に関係するため、ネットワークの基礎知識がない場合はネットワークの学習をします
各用語や仕組みの詳細な理解まではできないと思うので、ここで曖昧な部分を確かな知識に変えていきます。

マスタリングTCP/IP―入門編―

ネットワークの詳細な理解と言えば、「マスタリングTCP/IP―入門編―」が鉄板です。

ネットワーク関連の業務に携わる人やネットワークに興味がある人ならまず読んだことがあると言えるほど、有名で良い本です。私も持っていてたまに見返したりすることもあります。

辞書代わりに利用するのも良いと思います。

②安全確保支援士の試験範囲の知識を流し見する

まずは、ざっと参考書を読むことで、安全確保支援士の試験範囲で必要な知識を簡単に理解します。
初見で全部覚えれるわけもないと思いますが、問題を解きつつ知識補完していく方が良いので、全部が理解できなくても1,2周読んだら次のステップに進むことをおすすめします。

徹底攻略 情報処理安全確保支援士教科書

個人的には「徹底攻略 情報処理安全確保支援士教科書」がおすすめです。

基本情報技術者でも応用情報技術者でもこのシリーズの参考書を使っていましたが、情報の網羅度が一番高い参考書だと思います。

情報処理教科書 情報処理安全確保支援士

その他で評価が高く人気があるのは、「情報処理教科書 情報処理安全確保支援士」です。

Amazonでの評価も高く人気がありました。
1つ目と比較して情報の網羅度も変わらないと思うので、読みやすい方を選べば良いと思います。

③(午後試験対策)過去問を解いて、解説を理解する

次は、いよいよ午後試験対策として午後試験の過去問を解いていきます。
最初は全然解けないと思いますが、解いてみてわからなかった箇所を調べて理解を深めていきます。

安全確保支援士は、最近午後の試験形式が変わったこともあり、他のIPAの試験と比較して過去問で傾向を読むのが難しい試験だと思います。

左門至峰の支援士過去問解説シリーズ

午後試験の問題は、IPAのHPで無料で手に入りますが、解釈によって何が回答がわからないことが多いため、解説がないと理解が難しいです。
そのため、よほど国語に自信がある方でなければ過去問の解説本を買った方が絶対に良いと思います。

その中でも、安全確保支援士を受ける人なら多くの方が使っているであろう以下は、解説がすごく細かく、答えに至るまでの思考も学ぶことができます。
1冊で1年分なのでお金はかかりますが、合格したいなら買うべきだと思います。

情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ)

1つ目の「左門至峰の支援士過去問解説シリーズ」を何冊も買うのが嫌な方、お金をあまりかけたくない方は、以下が良いです。

④(午前試験対策)過去問を解いて、内容を理解する/解答を覚える

IPAの試験をやってきた人なら知っていると思いますが、午前試験に関しては過去問からの出題が非常に高いです。
安全確保支援士も同様で、基本的に50%以上は過去問の使いまわしです。

過去問道場

午前試験の演習は、「情報処理安全確保支援士 過去問道場」がおすすめです。
受験する人の大半(90%以上と言っても過言ではない)がこれを使用していると思います。

無料で使えて、スマホでも手軽に演習出来て、使いやすくておすすめです。

ちなみに、午前Ⅰ試験の免除がない方は、こちら「応用情報技術者 過去問道場」で対策してください。

必要な勉強時間

勉強時間は受験勉強やどの資格においても気にする方が多いのですが、特に何時間とかはないです。
人によって元々の知識・得意な分野・暗記の得意不得意などがあるため、明確な時間はわかりようがないです。

強いて言うならば、過去問題が初見で75%以上できるまでの時間で考えていただければ良いと思います。

勉強において、時間よりもゴールを意識した方が勉強効率も高くて良いと思います。

まとめ

安全確保支援士を取得するメリット
  • セキュリティの知識の証明となって、転職に有用である。
  • ITインフラのセキュリティ面において、活用できる知識が得られる。
合格後に思う最高効率の勉強方法
  1. (ネットワークの基礎知識がない場合)「マスタリングTCP/IP―入門編―」でネットワークの基礎知識を得る。
  2. 徹底攻略 情報処理安全確保支援士教科書」、または「情報処理教科書 情報処理安全確保支援士」を1周流し読みする。
  3. (午後試験対策)「支援士R5」等の左門至峰の支援士シリーズ、または「情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策」にて過去問題を2,3周解く。
  4. (午前試験対策)「過去問道場」にて過去問題を繰り返し解く。

今回は安全確保支援士試験について記載しましたが、いかがだったでしょうか?
記事に対する感想や記事のリクエストについては、お問い合わせからいただけると幸いです。

インフラエンジニアになるために必要な知識、ネットワーク関連のスキルであるクラウドのAWS認定資格については、以下をご覧ください。